ニューアルバム 「SHOKO SINGS LADY DAY」
- As Time Goes By / Herman Hupfeld / ASCAP / 4:27
- Love For Sale / Cole Porter & Jamie Cullum / 4:06
- Fine And Mellow / Billie Holiday / BMI / 4:32
- What A Little Moonlight Can Do / Harry Woods / ASCAP / 3:25
- You've Changed / Carl Fisher & William Bill Carey / ASCAP / 5:22
- My Man / Maurice Yvain / ASCAP / 3:38
- All Of Me / Gerald Marks / ASCAP / 4:16
- Everything Happens To Me / Matt Dennis & Tom Adair / ASCAP / 5:48
ミュージシャン:
ノーマン・シモンズ / Piano & Arrangement
ポール・ウエスト / Bass
バナード・プレティ・パーディ / Drums
ヒューストン・パーソン / Tenor Sax
Recorded on August 12th, 2012
Mastered on July 13th, 2013
at Sean's Studio: 244 W. 54th St. #806 New York, NY 10019
Hair Design: Shizuko Nakajima & Hiroko Shimizu
Photography: Shuichi Ichikawa / JAMPS
Album Design: Toru Yamashita
Executive Producer: Toru Okuno
Directed by Toru Yamashita / HPNY
12 W. 72nd St. #24C New York, NY 10023
Norman's Liner Notes
ショウコ・アマノとは彼女のデビューアルバムをプロデュースして以来、30年にわたる長い付き合いになる。いちばん最初にショウコの歌を聴いたときの印象は、初めて新幹線に乗ったときの感じだった。そう、我々の知っている他の列車の乗り心地とは全く違った、スムーズで快適なものだった。
彼女のサウンドとフィーリングは彼女特有のユニークなもので、快適で違和感のないもの、そして、我々が経験した事がないものを与えてくれた。
ショウコが"ビリー・ホリデイに捧げる"アルバムを作りたいと言ってきた時、彼女自身も日本人のシンガーがビリー・ホリデイに近づけるか、疑問があったと思う。 ビリーは、その昔、シカゴの HIGH NOTE JAZZ CLUBで我々のバンドで歌う事になった。 ただ、その時はカール・ドリンカードを専属のピアニストとして連れてきていた。 小生も共演を申し込んだが、彼女のあまりにユニークなスタイルに譜面も無しについていくことは無理だと思った事を思い出す。
ショウコの"ビリー・ホリデイ・アルバム"のアイデアに私は興奮を覚えた。彼女のメローなスウィング フィーリングと少々ダーク気味なボーカルサウンドはビリーの歌にうってつけだと思った。
小生が、このショウコの新しいアルバムで、ピアニスト・アレンジャーとして、やらなければならない事は、ピアノ伴奏者として、必要なフィーリングで彼女を包んで上げる事だった。 そして、ショウコのスタイルとフィーリングを生かせるために最適なバンドメンバーを選び出す事だった。
ビリー・ホリデイのフィーリングの洗礼を受けたミュージシャンは、今や、殆どいなくなり、ショウコも含めて、我々は"最後のモヒカン族"という事になる。 今回のレコーディングのメンバーは、カーメン・マックレイ、ベティ・カーター、アニタ・オデイ、ジョー・ウィリアムスなどジャズ・シンガーのレコーディング及びコンサートで世界中を共に回って演奏し、ピアニスト・アレンジャーをつとめてきた、小生、ノーマン・シモンズがアレンジメントとピアノを担当している。
ドラムスには、ソウルの女王・アレサ・フランクリンの最盛期に専属ドラマーとして活躍した、最高のグルーブを作り出すバーナード・パーディ。
ベースには、リー・モーガン、ディジー・ガレスピーを始め、ペギー・リーやビリー・エクススタインの伴奏を支えてきたポール・ウエスト、彼はジョー・ウィリアムスの音楽監督であったが、マンハッタンの音楽学校・ヘンリー・ストリート・セトルメントのダイレクターであり、オーケストラの指揮者であったため、小生、ノーマン・シモンズがジョーの音楽監督をする事となったが、ポールは単なるベーシストというだけでなく音楽全体を聞きながら、指揮者の気持ちで全体を包み込み、いかなるバンド編成でも全体を最高に生かすことが出来る、数少ないベーシストである。
テナー・サックスのヒューストン・パーソンは "Houston Person and Etta Jones".として多くのアルバムを作り、ジャズ・シンガーに求められるサキソフォン奏者としてのお手本になり、数多くのジャズ・シンガー達と共演してきている。
結果として、"最後のモヒカン族"は、今後これ以上のメンバーはありえない最高のメンバーのバンドとなった。 ショウコは日本人ジャズ歌手として、初めて、ビリー・ホリデイに取り組んだ。 彼女なりのビリー・ホリデイは、きっと、ご満足頂けるものであると思う。 ジャズアルバムのコレクターやジャズの熱狂的なファンであれば、このアルバムは絶対に持たなければならないと確信する。
ショウコに乾杯!!
ノーマン・シモンズ / ピアニスト・アレンジャー
(Kenji Mitsushio / 日本語翻訳)
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